前回は、ログがどこかに行ってしまって、エライ目に会いましたね。
今回は、ログの保存場所をデスクトップにしてみたいと思います。
ログの保存場所を変更するやり方は二つあります。
1. changedirコマンドを使って、保存場所を変更する
2. logopenにログ保存場所を含めて書いてしまう
どちらを選んでもいいですが、私としては、後々の事を考えて、1を推奨しておきたいと思います。
かといって、1のやり方だけ解説しても糞詰まり感があると思いますので、両方ともやり方を解説しておきます。
まず、1. changedirコマンドを使って、保存場所を変更するのやり方です。
changedirコマンドは、Tera Termの実行ディレクトリを変更する機能があります。
これはどういう事かというと、Tera Termのプログラム自体を移動させる訳ではなく、「Tera Termは今ここで動いていることにしてるよ〜」と設定を変更する事です。
何をどう変更するかを解説し始めるとここでは書ききれなくなってしまうので(うまく逃げた)、ここでは解説を控えますが(できませんが)、とにかく実行場所を変更してくれるというコマンドです。
なぜ、実行場所を変更する事がログの保存場所を変更する事になるかというと、ここで、改めてlogopenの解説ページを見てください。
ファイル名に「\」windowsで言うところの「¥」が含まれない場合は、Tera Termの「カレントディレクトリ」つまり「実行場所」に作成される、と書かれています。
changedirコマンドはこのカレントディレクトリを変更してくれるコマンドです。
早速changedirの公式ページを見てみます。
http://ttssh2.sourceforge.jp/manual/ja/macro/command/changedir.html
changedirの後ろにpathを入れる、となっていますね。
このpathの部分に”(シングルクオーテーション)で囲った、デスクトップへのpathを入れてあげればOKです。
私の環境のデスクトップはこういうようなpathになっています。
C:\Users\Shun\Desktop\
環境によってはいろいろと違う場合があります。
では早速コマンドに直してみると
1 |
changedir 'C:\Users\Shun\Desktop' |
こうなります。
changedirも、基本的にはconnectの制約を受けてしまいますので、connectの後ろに入れなければなりません。
今回はconnectの直下に入れてみましょう。
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connect '172.16.0.1:23 /nossh /T=1' changedir 'C:\Users\Shun\Desktop' logopen 'show_run.log' 0 0 wait 'Password:' sendln 'cisco' wait '>' pause 3 sendln 'en' wait 'Password' pause 3 sendln 'cisco' wait '#' pause 3 sendln 'terminal length 0' wait '#' pause 3 sendln 'show run' pause 5 sendln '' wait '#' sendln 'exit' end |
早速走らせてみましょう。
どうでしょうか?
デスクトップにshow_run.logが現れていませんか?
現れていたら成功です。
では、引き続いて2. logopenにログ保存場所を含めて書いてしまうの方法について考えてみましょう。
2の方法は、新しいコマンドを使う必要がないので、書き方としては非常に簡単です。
今まで
1 |
logopen 'show_run.log' |
としてきたのを
1 |
logopen 'C:\Users\Shun\Desktop\show_run.log' |
と変更するだけです。
すでにデスクトップのpathについては、changedirで把握できているので簡単ですね。
これをマクロの中に組み込むと以下のようになります。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 |
connect '172.16.0.1:23 /nossh /T=1' logopen 'C:\Users\Shun\Desktop\show_run.log' 0 0 wait 'Password:' sendln 'cisco' wait '>' pause 3 sendln 'en' wait 'Password' pause 3 sendln 'cisco' wait '#' pause 3 sendln 'terminal length 0' wait '#' pause 3 sendln 'show run' pause 5 sendln '' wait '#' sendln 'exit' |
では、早速動かしてみましょう。
どうでしょうか?
デスクトップにshow_run.logが保存されたと思います。
1の方法も、2の方法もどちらもデスクトップに保存できるのですが、私としてはchangedirの方を推奨しています。
使えるコマンドを増やして頂きたいという意味もありますが、後々changedirの方が便利な事がいっぱいあるからです。
これまでlogopenの事について学習してきましたが、logcloseが放ったらかしですね。
次回は、logcloseについて学習したいと思います。